冒頭・目次

天井に雨染みがあり、そこを触ったら天井が崩れたと、ご連絡頂き、緊急性が高いため、早々に現場調査をさせて頂き、見積を提出させて頂きました。

ご連絡頂いたタイミングでは、天井が崩壊するレベルなので、屋根の状態も著しく劣化している可能性も考えていたのですが、現場調査で屋根に上がると、フカフカ感や、沈み込む感覚が無く、カバー工法も可能だと判断し、お施主様へご説明し、カバー工法で雨漏り修理をさせて頂きました。

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工事仕様紹介
施工前
解体工事
ガルバリウム鋼板カバー工法工事
まとめ
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工事仕様紹介

施工前

既存屋根コロニアル、雨漏りの原因場所

現場調査したところ、写真右側の赤線部、「葺き降し」と言う場所の、施工が悪いことに加え、屋根塗装を行った際に目地切りがされていない事で、塗膜のピンホールから毛細管現象を起こし雨漏りしていました。

※弊社では彩色スレート瓦(コロニアル等)への屋根塗装は、お勧めしません。

解体工事

棟板金及び雪止金具解体

雪止金具解体

雪止金具を電動工具で全て切断撤去します。

棟板金解体

棟板金を固定する材木の解体をするために、固定釘を抜いたのですが、「あれ…外れない…釘の抜き忘れあるか?…」キョロキョロ…原因発見!

コロニアルと材木に、大量のコーキングが充填され、ガチガチにくっついていました。

コロニアルを割らないよう、慎重に切り離します!

※通常この場所へのコーキング塗布は行いません。

換気棟を解体して発覚したのですが、開口部がデカすぎです。

幸い、棟木に雨染みが無かったので良いですが、ここまで開口したら、雨漏りに繋がる可能性大です。

防水シート施工

使用材料
七王工業工業(株)モラサンAD
・長さ15m/厚さ1.2㎜/重量20㎏
・基材:不織布

・改質アスファルトルーフィング
・自着粘着層付き

モラサンADの特徴

基材が不織布のため、「破れ」「裂け」に非常に強い高耐久防水シートです。

改質アスファルトルーフィングで、柔軟性に富んでおり、寒暖差による伸縮に、柔軟に対応します。

自着粘着層付きなため、余計な穴を空けず施工出来るため、高防水性を発揮し、長期に渡って性能が維持できます。

また、施工中の防水シート飛散事故抑止や、アスベスト含有屋根材の場合、強力粘着施工で、アスベストの飛散を無くせます。

粘着性のない防水シートを使う業者もいますが、以下の点より、弊社では推奨しません。
・釘固定になるので、固定強度が低い(飛散事故が起きやすい)
・余計な釘穴を無数に空けてしまう(防水性能の低下)
・釘を打ち込む際にアスベストが飛散する(お施主様や近隣住民の方々への健康被害)

先付け役物施工

谷板金

谷部へ流れる雨水を雨樋へ流す役割があります。

水上側は、八千代折り加工をして納めます。

余談ですが、谷部は雨漏りが起きやすい場所のため、防水シートを3重で施工しています。

ゼロスターター

一番水下側に施工する役物です。

屋根材本体の一段目を固定する役割があります。

ケラバ板金

横走りした雨水を受け止め、雨樋へ流す役割があります。

本体施工シルキーG2

福泉工業(株)シルキーG2ダークブラウン色

棟面戸及び防虫防腐加工ヌキ板施工

棟面戸

棟面戸は、雨水の吸い上げや、横風で吹き込む雨水を止める、止水面戸です。

防虫防腐加工ヌキ板

寸法:長さ3650㎜×幅90㎜×厚さ18㎜

棟板金を固定する材木です。

躯体の隅木に目掛け75㎜ビスで固定します。

樹脂桟木について
樹脂桟木は、樹脂製品のため、温度変化に非常に敏感です。

「日中は暖かく」「夜間は冷え込む」や「四季による温度」で樹脂桟木が伸縮を繰り返します。

伸縮を繰り返すと、次第に柔軟性が失われて行き、樹脂桟木固定釘穴もしくは、固定ビス穴から割れてしまいます。

「樹脂桟木の割れ」と「防虫防腐加工木材の腐り」どちらが先に起こるかと、問われたら「樹脂桟木の割れ」が先に起きます。

この様な理由のため、弊社では、樹脂桟木を一切使用しません。

棟板金施工

写真左側が剣先と言う部位で、職人が屋根に合わせた形へ手加工で施工します。

剣先の加工精度が美観に重要です。

既成品を使う方もいますが、屋根勾配などで、棟板金の角度が変わるため、屋根ごとに合わせた剣先を現場で加工する事が、最適だと考えています!

剣先から始まり、三又など加工し棟板金を納めます。

殆どの屋根材が105mm幅に対し、シルキーG2の純正棟板金は、120㎜幅ある大型な棟板金です。(写真右参照)

換気棟施工

小屋裏から、熱気や湿気を排出するための開口部を作ります。

棟板金と換気棟の篏合部にシーリングを塗布し、止水します。

開口部へ換気棟本体を施工し、換気棟専用ビスで固定します。

最後に換気棟カバーを取り付け完成です!

ガルバリウム鋼板カバー工法完成

遮熱ちぢみ塗装と大型棟板金で重厚感がありますが、屋根材は1㎡約5㎏なので非常に軽量です!

まとめ

before after

今回は、幸いな事に、屋根の劣化が少なくカバー工法で施工出来ました。

正直、天井が崩壊するまで、顕著に雨漏りのサインが出ない事は稀ですが、長い期間雨漏りに気づかずにいると、屋根が腐ってしまいカバー工法が施工出来なくなってしまいます。

そうなってしまうと、解体費用と産業廃棄物処分費用でかなり高額な費用が発生してしまいます。

皆様、「私の家は大丈夫」と思わずに、今一度ご自宅の屋根にも、気を向けてあげて下さい。

この度はご依頼頂きありがとう御座いました

今回の工事で得られた効果
防水性
耐久性
断熱性
雨音防音性
意匠性

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