【屋根塗装も屋根の修繕と言えるか?】いいえ、修繕とは言えません

Home » 屋根の知識 » 【屋根塗装も屋根の修繕と言えるか?】いいえ、修繕とは言えません

屋根塗装について

※このページで記載する屋根塗装の対象はコロニアル等スレート屋根を指します。

お世話になっております。草加市の屋根屋ワタナベサービスです!

多くの方が施工依頼する屋根塗装ですが、屋根塗装は屋根の修繕とは言えないと確信しています。

なぜなら、屋根塗装でスレート屋根に対して良い効果を発揮する事は無いからです。

本来、屋根塗装と言うのは、屋根をキレイにする目的で施工します。

それがいつしか、屋根の劣化を防ぐや雨漏りを防ぎ防水性が上がるなどと、全く根拠のない効能が述べられる様になりました。

屋根塗装に効果があると言う方々は、【スレート屋根材が雨水を吸うと劣化する→劣化すると割れ等起きる→割れると防水性が落ちる→割れた場所から雨水が入り防水シートが劣化する→だから屋根塗装が必用】

この様な言い分のようです。

正直に申し上げて、屋根の事を何も解かっていない方々の言い分です。

毛細管現象とスレート屋根の未塗装面

スレート屋根材は、裏面が未塗装なので新築の時点で雨水を吸っています。

屋根と言うのは等しく毛細管現象が起き、屋根材の裏面(未塗装面)を濡らすからです。

また、毛細管現象が起きる事で、防水シートも雨水に触れています。

そもそも、毛細管現象が起きる前提で設計されているため、防水シートを施工し屋根材の重なりから雨水を抜く造りになっています。

それにスレート屋根が雨水を吸ったところで、屋根材としての機能が損なわれる事はありません。

損なわれるのであれば、始めから塗装し出荷されています。

表面に塗装される理由は、あくまでもお化粧の意味で塗装されています。

未塗装だとしても実用上問題ありません。※1

スレート屋根が割れる原因は、含水等が原因では無く、スレート屋根の強度不足、脆弱性が原因です。※2

防水シートに関しても雨水が当たる事で劣化する事はありません。

そのため、スレート屋根に再塗装をしたところで意味がありませんし、屋根の再塗装では、裏面(未塗装面)を塗装できる訳では無いため、再塗装したところでスレート屋根の機能が向上する事はありません。

※1塗装が必用となる金属製品は、裏面も塗装されています。

※2アスベストが無くなった事による強度の低下

車に置き換えて塗装を考えてください

10年乗った車をオールペイント(塗装)したとします。

外観は綺麗になりますが、エンジンやブレーキ等はどうでしょうか?

オールペイントしても外観以外は10年使って消耗した状態から変わりません。

また、オールペイントをしたらエンジンの出力が上がった、燃費が良くなった、なんて事はありえないですよね。

住宅も同じです。

塗装をしたとしても、外観が綺麗になるだけで長年使った消耗が帳消しになる事はありえませんし、機能向上もありえません。

屋根塗装を行うと雨水の排出口を潰される事が多い

屋根(壁も)は雨水が入る前提で造られています。

そのため、雨水を排出する事も設計に組み込まれています。

しかし、住宅の造りを理解していない塗装工(シーリング屋含む)は、雨水の排出口を塗膜やシーリングで塞いでしまいます。

塞がれば雨水が入らないと思われるかもしれませんが、塗料内に含まれる空気が温められる事で、塗料内から空気が逃げ、小さな穴が塗膜に空きます。

パンケーキを焼く際に表面がポツポツと空気穴が空く事を想像して頂くと解りやすいかもしれません。

この穴は塞がらないため、そこから雨水が入り込みます。

入り込んだ雨水は、本来であれば排出されますが、塗膜が雨水の排出を拒み、最悪の場合はスレート屋根の固定釘から雨漏りに繋がります。

屋根塗装を行うと逆に汚くなる

スレート屋根の美観を維持するために屋根塗装を行うのであれば、否定する事はありませんが、塗装をする事によって屋根が汚くなる事があります。

再塗装の場合、焼付塗装では無くローラーで塗装しているだけのため、決して寿命が長い物ではありません。

塗膜剥がれ等が容易に起き、色むらが激しくなり、かえって汚く見える事が多くあります。

屋根の健康を気遣うなら

屋根の健康を気遣うなら、雨漏りや災害等の有事が無い限り何もしない方が健康を維持できます。

もちろん、築20年を超え雨漏りが起きる前にカバー工法や葺き替えで屋根の修繕を行う事も推奨できますが、雨漏りが起きるまで屋根を使い続ける選択も間違えではありません。

屋根塗装等、実用上必用の無い施工をしない事が健康維持の秘訣です。

金属屋根は屋根塗装を推奨

金属屋根材に関しては、屋根塗装が推奨されます。

ガルバリウム鋼板・SGL鋼板・トタンを含む金属屋根材の弱点であるサビを予防するために必要なメンテナンスです。

弊社に屋根塗装の相談をした場合

弊社にもスレート屋根の屋根塗装をご相談をいただく事がありますが、機能面の向上を期待されご相談されるお施主様には、考え直していただくようご案内しています。

お施主様が純粋に違う色に変えて模様替えをしたいとご希望される場合は、塗装業者を手配し弊社の管理の元お請けいたします。

屋根材に元々備わる雨水の排出を阻害しない様、目地切りを行うよう指示を出し、雨漏りの原因になる塗膜を排除した塗装工事を行います。

ただし、目地切り等を行っても、機能面の向上や劣化を抑える効果は無く、現状維持ですのでご了承ください。

まとめ

適切な処置をすれば、スレート屋根の屋根塗装も可能ですが、塗装工の多くが住宅の構造を理解していない方が多いです。

雨漏りの原因を作ったりと、余計な施工をされるケースが多くあります。

そのため、屋根塗装を推奨できません。

また、住宅の維持費を考えると、屋根塗装等の余計な出費を減らす事でランニングコストを抑えられます。

屋根工事業者が説く屋根塗装不要論か塗装業者が説く屋根塗装必用論、どちらを信じるかはお施主様次第です!

屋根の事は屋根工事業者が一番理解しています!

お請けすれば売上に繋がるにも関わらず、不要な工事と説得するのには、実用上必用の無い工事だと確固たる確信があるからです!

私達は商人では無く職人、目先のお金では無く、理にかなった工事を提供する責任があります!

閲覧頂き誠にありがとうございます!

今すぐ相談・見積依頼!!

トップページへ戻る